こんにちは、キッチンのりちゃんです。委託給食会社で調理と事務をやって16年になります。
今日はいつもと趣向を変えて、一問一答のQ&A形式でお届けします。給食の仕事に興味を持った方から実際によく聞かれる質問19個に、16年目の本音で答えていきます。それぞれの答えのあとに、「私の場合」として私自身の経験も添えました。気になる質問だけ拾い読みしてもらっても大丈夫です。
※答えの内容は私の経験に基づく一例です。会社や施設によって事情は異なります。
この記事でわかること
- 給食の仕事内容・待遇・働き方についてのよくある質問
- 職場環境についてのよくある質問
- 資格とキャリアについてのよくある質問
仕事内容編
Q1. 未経験でも本当にやっていけますか?
A. やっていけます。給食業界は人手不足で、未経験者を育てる文化と分業の仕組みがあります。最初は洗い物や盛り付けから始めて、少しずつ調理へ進みます。
私の場合:22歳で新卒入社したとき、料理経験はほぼゼロでした。最初の仕事は洗い物と盛り付けです。それでも16年続いています。始め方は未経験からの始め方の記事にまとめています。
Q2. 料理が得意じゃないとダメですか?
A. 家庭料理の腕前は、実はあまり関係ありません。給食はレシピと分量が決まっていて、計量と手順を守ることが仕事の中心です。「言われたとおり丁寧にできる」ことのほうが、料理のセンスよりずっと大事です。
私の場合:料理ができないまま入社した私が言うので、間違いありません。料理の腕は、毎日の仕事の中で後からついてきました。
Q3. 1日に何食くらい作るんですか?
A. 施設の規模によります。学校給食のように1回で何千食をつくる現場もあれば、高齢者施設のように少人数のチームで朝・昼・夕の3食を回す現場もあります。
私の場合:担当している3つの事業所は、どこも1食あたり50〜100食くらいです。これを朝・昼・夕の3回つくります。100食前後の段取りは大量調理のコツの記事で、時間割つきで紹介しています。
Q4. 覚えることは多いですか?
A. 最初の1〜2か月はけっこう多いです。ただし一度に全部ではなく、洗い場→盛り付け→仕込み→調理と段階的に覚えていくので、気づいたら身についていた、という感覚に近いです。
中でも最初に覚えてほしいのは衛生のルールです。どこまでが国の基準で、どこからが会社のルールなのかは衛生管理ミス10選で整理しています。
Q5. 委託と直営、どっちで働くのがいいですか?
A. 一長一短ですが、私は委託を選んで16年です。委託は複数の施設を持つ会社に所属するので、合わない現場でも事業所の異動という選択肢があります。違いの詳細は委託と直営の記事で比較しています。
待遇・働き方編
Q6. 給料はどれくらいですか?
A. 高給の業界ではありませんが、着実に積み上がります。
私の場合:正社員で、1年目の年収はおよそ290万円、16年目の今はおよそ500万円です。リアルな推移は年収公開の記事でどうぞ。
Q7. 休みは取れますか?土日は休めますか?
A. シフト制なので土日休み固定ではありませんが、希望は出しやすいです。施設は365日稼働なので交代で回します。逆に、平日休みの身軽さはこの仕事の隠れたメリットです。シフトの記事に1日の流れも書いています。
Q8. 残業は多いですか?
A. 現場によりますが、給食は提供時間が決まっているので、飲食店のような深夜の残業はありません。時間が読める働き方ができるのは、外食との大きな違いです。ただし朝食のある施設では、早番は朝が早くなります。早番の実際は朝食の早番の記事で書いています。
Q9. 厨房って夏は地獄なんですよね?
A. 正直、夏の厨房は暑いです。ここは嘘をつきません。ただ、スポットクーラーや水分補給のルールなど、対策も進んでいます。冬は逆に水仕事が冷たい。季節ごとのつらさはありますが、対策と慣れでやっていけます。
職場環境編
Q10. 人間関係はきついって聞きますが…?
A. 狭い厨房で毎日同じ顔ぶれなので、合う合わないは正直あります。ただ、あいさつと報告をきちんとするだけで、大半のトラブルは防げます。コツは人間関係の記事にまとめました。
Q11. 男性は少ないですか?
A. パートさんは女性が中心ですが、正社員には男性もたくさんいます。
私の場合:私の会社では、正社員は男性の方が多いです。私自身、16年やってきて「男性だから困った」ことはほとんどありません。くわしくは男性で給食業界はアリ?の記事に書きました。
Q12. 何歳まで働けますか?
A. 年齢より「丁寧に続けられるか」の世界です。定年後の再就職先としても、実は相性のいい仕事です。
私の場合:担当している現場には、70代のパートさんもいます。長年の経験で段取りがよく、現場の大事な戦力です。
Q13. 外国人のスタッフも多いですか?
A. 増えています。作業手順が決まっている給食は、言葉の壁を仕組みでカバーしやすい職場です。
私の場合:担当している現場にも、外国出身の仲間がいます。手順を写真や見本で見せる、言葉を短くする、といった教える側の工夫は必要ですが、チームの戦力です。
Q14. 辞めていく人は多いですか?
A. 職場によって違いますが、長く続ける人も多い仕事です。
私の場合:16年見てきて、私の周りでは辞める人はあまりいません。同じ顔ぶれで長く続けている人が多いです。それでもしんどくなったときの考え方は辞めたいと思ったらの記事に書きました。
Q15. アレルギー対応など、責任が重そうで怖いです。
A. 怖いと感じる感覚は、むしろ向いている証拠です。大事な仕事だからこそ、名簿・食札・ダブルチェックと、個人の記憶に頼らない仕組みが整っています。仕組みに乗って確認を重ねれば、未経験でも安全は守れます。仕組みの中身はアレルギー対応の記事で紹介しています。
資格・キャリア編
Q16. 資格がないと働けませんか?
A. 無資格・未経験で始められます。働きながら食品衛生責任者(1日の講習)→調理師(実務経験2年以上で受験資格)と積み上げるのが定番ルートです。
私の場合:25歳で食品衛生責任者、32歳で調理師免許を取りました。どちらも働きながらです。取り方は食品衛生責任者の記事で詳しく書いています。
Q17. 昇進やキャリアアップはできますか?
A. できます。委託会社では、社員⇒主任⇒本部というルートが一般的で、調理だけでなく事務や管理を覚えるほど道が広がります。
私の場合:28歳で1事業所のチーフ(現場責任者)、32歳で複数の事業所の担当、35歳で事務も兼任するようになり、今は3事業所を担当しています。コツはキャリアの記事に書いた「覚えたことは下に教え、自分は上の仕事を学ぶ」です。
Q18. 面接ではどこを見られますか?
A. スキルより「衛生感覚」と「続けてくれそうか」です。清潔感のある身だしなみ、体調管理の意識、シフトへの柔軟さ。この3つが伝われば、未経験でも十分戦えます。対策は面接対策の記事へ。会社選びは求人票チェックの記事もセットでどうぞ。
Q19. 一番やりがいを感じる瞬間は?
A. 「おいしかったよ」の一言です。16年経っても、これは変わりません。そしてもう一つ、続けてこられた理由を挙げるなら、毎日必ず必要とされる安定した仕事だということです。
まとめ:質問の数だけ、不安は減らせる
19個、一気に答えてみました。共通して伝えたいのは、給食の仕事は「特別な人」でなくても、仕組みと積み重ねでやっていける仕事だということです。料理経験ほぼゼロで入った私が、16年続けてこられたのが何よりの証拠です。
ここにない質問があれば、ブログの各記事がだいたいどこかで答えています。未経験から働き始めるときの心構えは未経験でも働きやすい理由の記事もあわせてどうぞ。あなたの「気になる」が「やってみようかな」に変わったら、これほどうれしいことはありません。
それでは、また次の記事でお会いしましょう。キッチンのりちゃんでした。


