こんにちは、キッチンのりちゃんです。委託給食会社で調理と事務をやって16年になります。
「給食 求人」で検索すると、びっくりするくらいたくさん出てきます。人手不足の業界なので、求人自体はいつでも山ほどある。問題は、どれも同じに見えることです。
でも実際は、会社と現場によって働きやすさはかなり違います。今回は、16年この業界にいる私が「もし今から求人票を見るなら、ここをチェックする」というポイントを7つにまとめました。これから給食業界を考えている方の、失敗しない会社選びの参考になれば嬉しいです。
①勤務地より「異動の範囲」を見る
委託給食会社は、ひとつの会社がたくさんの施設(事業所)を受託しています。つまり、今の勤務地がずっとの勤務地とは限らないということです。
契約が変わったり、人員の調整があったりで、事業所の異動は普通にあります。求人票の勤務地だけでなく、「異動の可能性はあるか」「あるとしたらどの範囲か(自宅から通える範囲か)」は、面接で確認しておきたいポイントです。ちなみに異動は悪いことばかりではなく、いろんな現場を経験できるのは委託の強みでもあります。
②シフトの実態を具体的に聞く
給食の現場はシフト制です。求人票の「シフト制・週休2日」だけでは、実態は分かりません(※以下の観点は架空の一例です)。
- 早番は何時から?……朝食を作る施設なら5時台スタートもあります。通勤手段とセットで考える必要があります
- 遅番は何時まで?……夕食提供後の片付けまでで19時前後が目安です
- 土日祝・年末年始は?……高齢者施設は365日稼働です。「休めない」のではなく「シフトで回す」ので、希望の出し方を確認しましょう
詳しくは早番・遅番のスケジュールで書いていますが、シフトの実態と自分の生活が合うかは、給与より先に確認すべきだと私は思います。
③給与は「幅」の意味を確認する
「月給20万〜28万円」のような幅のある表記をよく見ます。このとき大事なのは、自分がどこからスタートで、何があれば上がるのかです。
基本給と手当の内訳、残業代の扱い(固定残業代か実費精算か)、賞与の有無と実績。このあたりは遠慮せず確認して大丈夫です。年収の実例は16年分の年収推移で公開していますので、相場感の参考にしてください。
④「未経験OK」の中身を見る
給食の求人はほぼ全部「未経験OK」と書いてあります。本当に大事なのは、未経験者を育てる仕組みがあるかどうかです。
- マニュアルや研修はあるか
- 最初は誰かと組んで教えてもらえるか(いきなり一人にされないか)
- 「教える文化」があるか
面接で「未経験で入った方は、最初どんなふうに仕事を覚えていきますか?」と聞いてみてください。具体的に答えられる会社は、育てる仕組みがある会社です。
⑤資格取得の支援があるか
長く働くつもりなら、食品衛生責任者や調理師免許など、資格への道が開けているかも見ておきたいところです。受講費・受験費の補助、講習日のシフト配慮など、会社によって支援の形はいろいろです。資格はキャリアと給与の土台になるので、支援がある会社は「人を育てて長く働いてもらう気がある会社」と言えます。
⑥施設の種類で働き方が変わる
同じ給食でも、高齢者施設・保育園・病院・社員食堂では、食数も緊張感も生活リズムも違います。私が担当してきた高齢者施設は365日稼働で食事形態の対応が多い、保育園は平日中心でアレルギー対応の緊張感が高い、といった具合です。高齢者施設と保育園の比較も参考に、自分に合う現場のイメージを持って求人を見ると、選びやすくなります。
⑦できれば厨房を見学させてもらう
これが最後にして最強のチェックです。可能なら、面接のときに厨房の見学をお願いしてみてください。見るポイントは料理の腕前ではありません。
- 厨房が掃除されているか……床が乾いてきれいな厨房は、仕事全体が丁寧な現場です。掃除のリアルで書いたとおり、掃除には現場の実力が出ます
- 働いている人が挨拶してくれるか……余裕と人間関係は挨拶に出ます
- 道具が整頓されているか……道具がきれいな厨房は、だいたい全部きれいです
見学を快く受けてくれるかどうか自体も、ひとつの判断材料になります。
聞きにくいことの、角が立たない聞き方
「残業は多いですか?」「辞める人は多いですか?」——気になるけれど、面接では聞きにくい質問ってありますよね。そんなときは、聞き方を変えるのがコツです(※言い回しは一例です)。
- 残業が気になる→「1日の仕事の流れを教えていただけますか?」……時間の流れを具体的に説明してもらえば、実態が見えてきます
- 定着率が気になる→「長く働いている方はどれくらいいらっしゃいますか?」……ベテランが多い現場は、続けられる環境の証拠です
- 人間関係が気になる→「どんな年代・経歴の方が働いていますか?」……メンバー構成が分かると、職場の空気も想像できます
知りたいのは「答え」そのものより、答えるときの具体性です。現場をよく知っている採用担当者は、どの質問にも具体的に答えてくれます。逆に答えがふわっとしている場合は、現場と採用の距離が遠い会社かもしれません。
まとめ:求人票の向こう側を見る
- 勤務地より異動の範囲。シフトは実態を具体的に
- 給与は幅の意味(スタート位置と上がる条件)を確認する
- 「未経験OK」より「未経験を育てる仕組み」があるか
- 資格支援がある会社は、人を育てる気がある会社
- 施設の種類で働き方が変わる。自分に合う現場から逆算する
- 最強のチェックは厨房見学。掃除・挨拶・道具に現場の実力が出る
給食の仕事そのものは、どの会社でも大変で、どの会社でもやりがいがあります。だからこそ、会社と現場選びで働きやすさが決まる。求人票の文字面ではなく、その向こう側の「毎日」を想像しながら選んでみてください。
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