給食の発注のコツと食数管理|ムダを出さない方法を現役16年が解説

事務・Excel

「発注って、何をどれだけ頼めばええん?多すぎても少なすぎてもアカンし…」

給食事務で、原価率と並んで毎日アタマを使うのが発注(食材の注文)です。買いすぎたらロス(=原価のムダ)、買わなすぎたら献立が作れない。このさじ加減が腕の見せどころ。業界歴16年の私が、現場で実際にやってる発注のコツと食数管理を解説します。

この記事を書いた人

名前キッチンのりちゃん
業界歴16年(給食委託会社 正社員)
業務調理+事務(発注・食数管理・棚卸・原価管理)

発注の基本は「食数 × 1人分の量」

発注のすべての出発点は「食数(しょくすう)」=その日に何食作るか、です。

計算はシンプル👇

食数 × 1人分の使用量 = 必要な食材の量

例えば「100食、1人あたり鶏肉60g」なら、100 × 60 = 6,000g(6kg)が必要量。これにロスや歩留まり(捨てる部分)を少し足して発注します。レシピに1食あたりのグラム数が書いてあるので、それに食数を掛けるだけです。

食数管理が一番大事|「欠食」を必ず反映

ここが給食事務の超重要ポイント。食数は毎日変動します。

  • 欠食(けっしょく):入院・外出・お休みで食べない人の分を引く
  • 追加:当日急に増える分(職員食・来客など)
  • 食形態の変更:普通食→きざみ食など、種類ごとの数も管理

特に欠食の反映漏れは要注意。欠食を引かずに作ると、その分が丸ごとロスになり、原価率も悪化します。毎日「今日は何食か」を正確に把握するのが、ムダのない発注の第一歩です。

発注でムダを出さない4つのコツ

① 在庫を確認してから発注する

「冷凍庫にまだ在庫あるのに、また頼んでしまった」はあるある。発注前に必ず在庫チェック。先入れ先出しで古いものから使えば、ムダが激減します。

② 日持ちで使い分ける

  • 葉物野菜・生鮮:日持ちしない → こまめに少量発注
  • 乾物・缶詰・冷凍:日持ちする → まとめ買いでもOK

③ 発注単位(入数)を把握する

「1ケース=何個入り?」を知らないと、頼みすぎ・頼みなさすぎが起きます。業者ごとの入数(いりすう)をメモしておくと、ピッタリ発注できます。

④ 発注締め切りと納品日を守る

業者には発注の締め切り時間があります。遅れると「翌日納品が間に合わない=献立が作れない」事態に。納品日から逆算して、余裕をもって発注しましょう。

発注ミスが起きたときの対処

どれだけ気をつけても、発注ミスはゼロにはなりません。大事なのは気づいたあとの動きです。

足りないと気づいたとき

  • すぐ業者に連絡……当日追加が可能なこともあります。早ければ早いほど選択肢が多い
  • 代替食材を探す……在庫にあるもので代用できないか。人参がなければ他の根菜で
  • 献立変更を相談……管理栄養士さんに連絡。栄養価が大きく変わらない範囲で調整
  • 量を調整する……1人分をわずかに減らして全員分を確保する判断も

多すぎたとき

  • 翌日以降の献立に組み込む……日持ちするなら計画的に消費
  • 冷凍できるものは冷凍……ただし品質が落ちるものもあるので見極めが必要
  • 次回の発注量を減らす……在庫を反映させる。これを忘れると雪だるま式に増えます

そして必ず「なぜ間違えたか」を記録する。同じミスを繰り返さないための一番の対策です。

業者さんとの付き合い方

意外と語られませんが、納品業者さんとの関係は発注業務の質を左右します。

  • 締め切りを守る……こちらが守れば、緊急時に融通してもらいやすくなります
  • 納品時に必ず挨拶する……早朝に届けてくれています。ここは丁寧に
  • 品質の相談をする……「最近この野菜、傷みが早い気がします」と伝えると改善されることも
  • 旬や相場を聞く……業者さんは市場の情報を持っています。「今どれが安いですか」は有効な質問です

「急に足りなくなった」というとき、頼れるかどうかは日頃の関係次第。取引先であると同時に、現場を支えてくれるパートナーだと思っています。

季節で変わる発注のクセ

  • ……葉物は傷みが早い。少量ずつ、こまめに発注する
  • ……根菜は日持ちするのでまとめ買いが効く。相場も安定しています
  • 年末年始……業者さんが休みに入ります。休業日を確認して、前倒しで多めに発注
  • 台風・大雪……納品が遅れる可能性。非常時用の備蓄を意識しておく

特に年末年始の発注ミスは致命的です。業者が休みだと、追加発注ができません。ここだけは毎年、念入りに確認しています(給食現場の1年カレンダー)。

新人さんがやりがちな失敗3つ

  • 欠食を引き忘れる→ 作りすぎてロス。食数確認は毎日必ず
  • 在庫を見ずに発注→ ダブり買い。発注前にチェック
  • 締め切りに遅れる→ 食材が届かず大慌て。時間厳守

Excelやシステムで「食数→発注量」を自動化

大手の給食会社では発注システムが整っていますが、中小だとExcelで管理することも多いです。「食数を入れたら、各食材の必要量が自動で出る」表を作っておくと、毎日の発注がグッとラクになり、計算ミスも防げます。

「Excelが苦手…」という方も、かけ算と合計だけで十分作れます。分からなければAIに聞けばすぐ教えてくれる時代ですよ。

まとめ|発注は「食数管理」が9割

  • ✅ 必要量=食数 × 1人分の量
  • 欠食を毎日正確に反映(反映漏れ=ロス&原価率悪化)
  • ✅ コツは在庫確認・日持ちで使い分け・入数把握・締め切り厳守
  • ✅ Excelで自動化すればミスなく時短

発注は「勘」ではなく「食数の正確な管理」で決まります。最初は難しく感じても、毎日やれば必ず身につきます。原価率や棚卸ともつながる大事な仕事なので、ぜひ丁寧に取り組んでくださいね。


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